令和4年10月16日、竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける・文明・文化篇』を読破した。前作の竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける』を読破し、面白い書籍だと感じ、続篇の竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける・文明・文化篇』が販売された時、購入し、令和4年10月16日、竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける・文明・文化篇』を読破した。 今回も面白く読めた。建設省の官僚として建設現場に携わった著者の地形や建築物の意味から謎を解き明かす話は非常に興味深かった。 この書籍を読むと、水

令和4年10月16日、竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける・文明・文化篇』を読破した。前作の竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける』を読破し、面白い書籍だと感じ、続篇の竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける・文明・文化篇』が販売された時、購入し、令和4年10月16日、竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける・文明・文化篇』を読破した。

今回も面白く読めた。建設省の官僚として建設現場に携わった著者の地形や建築物の意味から謎を解き明かす話は非常に興味深かった。

この書籍を読むと、水の重要性を再認識させられる。日本人の寿命が延びたのが浄水技術だったこと((61頁参照)、江戸の防御の完成と日本一の関東平野(乾田化)を誕生させた利根川東遷(93頁参照)、横浜を発展させた二ヶ領用水(149頁参照)、北海道に稲作をもたらした石狩川のショートカット(159頁参照)、持続可能なエネルギーとしての水力発電(302頁参照)、ナイル川を守るために建設されたピラミッド群(323頁参照)等である。人類、いや生物は水と共に生きてきたのだ。そして、人類は、水との闘いの中、水を制御することで発展してきたのである。戦国大名武田信玄の信玄堤は有名で、灌漑工事によって水をコントロールし、領土を肥沃な土地に変え、繁栄に結びつけていった。為政者は常に水をコントロールすることに創意工夫してきたのだ。

前作の『日本史の謎は「地形」で解ける』では、湿地帯の江戸に移封され、江戸を改造して、人口1000万人の大都市・東京都の礎を築いた徳川家康の話(竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける』218頁参照)が記載されていたが、『日本史の謎は「地形」で解ける・文明・文化篇』でも、湿地帯で苦労した武将を紹介している。織田信長である。信長の本拠地の清洲甚目寺は湿地帯にあった(204頁参照)。信長が石山本願寺の戦いにこだわったのは、石山本願寺のある上町台地という高台の地域が欲しかったからだという(214頁参照)。石山本願寺のある上町台地は魅力的な土地だったのだろう、信長の死後、その土地に豊臣秀吉大坂城を築いている。

加えて、57頁に記載されていた鉄道計画を推し進めた大隈重信伊藤博文の話(57頁参照)は令和4年5月25日のNHKにおける『歴史探偵・鉄道開業150年』で同様の内容が放送されていた。以前、NHKにおける『ブラタモリ』でも日本で初めて新橋・横浜間での鉄道開通時、海上を走っていた話をしていた。

日本人の「もったいない」精神も取り上げていた(296頁参照)。日本人は英国人と似ていると思った。英国人も古くなっても古い家に永く住み、アンテークを大切にしている。2022年9月8日、英国王に即位したチャールズ三世も服を大切にし、コートを着まわしていると聞きます。SDGsが重視される昨今、日本と英国がイニシアティブを取って進めていければよいと思った。

孫子は、戦力を検討する上での五つの基本問題を挙げている。それは、「道」「天」「地」「将」「法」である。「地」とは地理的条件のこと(守屋洋著『孫子の兵法』19頁参照)。戦う上で、地理的条件(地形)を知ることは非常に重要である。竹村公太郎著の『日本史の謎は「地形」で解ける・文明・文化篇』により、人間の生活における地形との関係、重要性を知ることが人間の生活をさらに快適なものへと創造していくのではないだろうか。